![](https://higeomodelingworks.com/wp-content/uploads/2021/05/img_8100-edited-scaled.jpg)
みなさんは、模型用に彫刻刀は購入されているでしょうか。
ガンプラはスジボリの技法が広まり、BMCタガネに代表されるスジボリツールが用いられたり、段落ち外装を表現するために彫刻刀が用いられたりしています。
そこで本記事では、彫刻刀として代表的なGodhandのビットブレードの使い方や特徴を紹介します。
さらに同社の製品であるスピンブレードとの違いを比較することで、使い分けができるのか検証していきます。
この記事を読むことで以下のメリットがあります。
- ビットブレードの使い方と特徴を理解することができる
- ビットブレードとスピンブレードの違いがわかり、使い分けできるようになる
ビットブレードを徹底比較した結果
ビットブレードは単体でも十分に活躍しますが、スピンブレードを持っている人は新たに購入する必要はないでしょう。
言い換えると、ビットブレードとスピンブレードのどちらかで購入を悩んでいるのであれば、スピンブレードを購入しておくとよいというのが結論です。
その理由については、次から説明していきます。
ビットブレード 平刀を購入した経緯
私は、元々スピンブレードを所有しています。
しかし、マイナス(凹)モールドの底面をカンナ掛けでキレイにしたくて、ツールを探していました。
BMCタガネでも十分に底面のカンナ掛けは可能でしたが、役割がかなりBMCタガネに集約されていたために、手入れが頻発して困っていたのです。
そこで色々調べていると、ビットブレードの存在を知りました。
スピンブレードやBMCタガネとは別に使い分けたかった思いがあったので、購入を決意しました。
ビットブレード 平刀の使い方
購入するとパッケージに記載されていることではありますが、まとめておきます。
前提として、ピンバイスのような持ち手に装着して使用することになります。
押し込んで彫る
ビットブレードは精密彫刻刀なので、押し込んで彫ることができます。
カンナ掛け
刃を反対にして、引くようにすることで整面が可能です。
サイズを変えて、細かく彫り込む
セット販売されているのは1.0、1.5、2.0、2.5、3.0mmなので、使い分けることで柔軟な彫り込みが可能です。
ビットブレード 平刀とスピンブレードの唯一の違い
唯一の違いは刃先の形状にあります。
ビットブレードは片刃構造であるのに対し、スピンブレードは両刃構造です。
言い換えると、真っ直ぐ刃を下ろした場合の形状が異なります。
パッケージを裏返すと構造が記されています。
![](https://higeomodelingworks.com/wp-content/uploads/2021/05/img_8110-1024x479.jpg)
ビットブレード 平刀とスピンブレードの使い分けできる?
実際にビットブレードにできて、スピンブレードにできないことがあるのか?
また、その逆があるのか検証します。
プラ板に長方形のモールドを掘ってみました。
わかりやすくするために、3.0mmで比較します。
ビットブレードだけにできることは?
![](https://higeomodelingworks.com/wp-content/uploads/2021/05/img_8108-edited-scaled.jpg)
・・・
正解は右がビットブレード、左がスピンブレードで彫ったモールドです。
つまり、ビットブレードだけができて、スピンブレードにできないことはないことがわかります。
スピンブレードでも押し込んで彫ることはできるし、底面のカンナ掛けも可能です。
スピンブレードは両刃なので、デザインナイフの刃先だと思えば納得できちゃいます。
スピンブレードだけにできることは?
お分かりの通り、丸モールドの彫り込みです。
実際にプラ板でやってみました。
![](https://higeomodelingworks.com/wp-content/uploads/2021/05/img_8105-edited-scaled.jpg)
「ちゃんと開けられていない・・・」
そういうツッコミは受け入れます。
この画像では下穴を開けずに直接スピンブレードで開けています。
いくら挑戦しても、ダメでした。
では、下穴を開けておくとどうなるでしょうか。
![](https://higeomodelingworks.com/wp-content/uploads/2021/05/img_8109-edited-scaled.jpg)
「まあ、マシやな・・・」
でも画像の通り、下穴を用意してる方がガタガタせずにキレイになりました。
つまり、スピンブレードは既存の丸モールドを深くできる能力を持っているということがわかります。
実際に、SDEX シナンジュのスネのサイドにあるバーニア部も彫ってみました。
使用したのは、1.5mmのスピンモールドです。
加工前 加工後
このようにサイズに応じて、丸モールドの彫り込みが可能になることがわかります。
まとめ
ビットブレードは片刃の彫刻刀であり、押し込んで彫ることもできれば、引いてカンナがけも可能です。
ですが、スピンブレードにもその役割は十分に担えます。
さらにスピンブレードは、丸モールドの掘り込みにも対応しています。
したがって、あまりツールを多くしたくない方や予算が少ない方は、スピンモールドを購入するのがベストです。
みなさんが工具の用途を今一度明確にした上で、工具を揃えてみるいいきっかけになればと考えています。
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